一級建築士試験の法規で、問題文を読んでも法令集のどこを見ればよいか分からない。
とりあえず索引を開き、問題文に出てきた言葉を探しているうちに、時間だけが過ぎていく。
このタイプの人に足りないのは、法令集を引く速さではありません。
頭の中に、法令集の地図がまだできていないことが原因です。
法令集を全部覚える必要はない
法令集の条文を、すべて覚える必要はありません。
条文番号を正確に暗記する必要もありません。
ただし、問題を読んだときに、
- 用途制限なら、この辺り
- 建築確認なら、この辺り
- 防火や避難なら、この辺り
- 建蔽率や高さ制限なら、この辺り
というように、法令集のどの辺りに何が書かれているかを、ある程度イメージできる必要があります。
これが、頭の中に法令集の地図がある状態です。
地図がないと、毎回ゼロから探すことになる
頭の中に地図がないと、問題を解くたびに、法令集の最初から目的の条文を探すことになります。
問題文に出てきた言葉を索引で探し、関係しそうなページを開き、違っていたらまた探し直す。
これでは、何度問題を解いても速くなりません。
反対に、正確な条文番号を覚えていなくても、「この問題なら、あの辺りを確認すればよい」と分かれば、探す範囲はかなり狭くなります。
まず必要なのは、目的の条文へ一度でたどり着くことではありません。
問題を読んだときに、法令集のどの辺りを見るか浮かぶことです。
解説を読んだら、法令集の場所まで確認する
過去問の解説を読んで、正しい答えを確認するだけでは、法令集の地図はなかなかできません。
解説に根拠となる条文が書かれていたら、実際に法令集を開き、どこに記載されているか確認します。
そのときに覚えるのは、条文の文章すべてではありません。
この種類の問題は、この辺りに書かれている
という場所の感覚です。
問題と条文の場所を結び付けていくことで、少しずつ頭の中に地図ができます。
同じ系統の問題を続けて解く
法令集の地図を作るには、同じ系統の問題を集中的に解く方法が効果的です。
例えば、用途制限の問題を続けて解けば、何度も同じ辺りの条文を開くことになります。
建築確認、防火、避難、高さ制限なども同じです。
同じ場所を繰り返し開くことで、
- この辺りには何が書かれているか
- どのような問題で開くのか
- 近くにどのような関連規定があるか
が少しずつ見えてきます。
過去問をばらばらに解いて毎回違う場所を探すよりも、同じ系統の問題をまとめて解く方が、法令集の地図を作りやすくなります。
目指すのは「この辺り」が浮かぶ状態
最初から、条文番号やページを正確に思い出す必要はありません。
問題を解き、解説を読み、法令集の場所を確認する。
これを繰り返していくうちに、問題を読んだときに、
これは、法令集のあの辺りに書かれていたはず
と自然に浮かぶようになります。
最終的には、問題を繰り返し解くことで、どの内容が法令集のどの辺りに書かれているか分かる状態が理想です。
法令集の地図を先に暗記してから問題を解くのではありません。問題と法令集を何度も行き来する中で、頭の中に地図を作っていきます。
まとめ
問題文を読んでも、法令集のどこを見ればよいか分からない。
その原因は、頭の中に法令集の地図がまだできていないことです。
対応はシンプルです。
- 過去問を解く
- 解説を読む
- 根拠が法令集のどこに書かれているか確認する
- 同じ系統の問題を続けて解く
法令集を全部覚える必要はありません。
どの辺りに、どのような内容が書かれているか。その地図は、過去問を繰り返し解くことで少しずつできていきます。
法令集を速く引けるようになるのは、頭の中に地図ができた後です。
「法規が苦手な人へ」シリーズ
総合案内へ戻る:法規が苦手な人へ|あなたはどこで止まっている?5つの苦手タイプ
- タイプ1:問題文を読んでも、何を調べればよいか分からない人へ(この記事)
- タイプ2:問題で何を聞かれているか分からない人へ
- タイプ3:条文は見つかるのに、その先で迷う人へ
- タイプ4:数字・適用範囲・例外が混ざってしまう人へ
- タイプ5:法令集を引いていると時間が足りなくなる人へ
