前に解けた問題を、また間違える。
覚えたはずの内容が出てこない。
そんなとき、「ここまでの勉強が無駄だったのでは」と不安になることがあります。
ただ、長期間の試験勉強では、忘れること自体は珍しいことではありません。
大切なのは、忘れないことだけではなく、忘れたあとにもう一度思い出すことです。
忘れることと、後退することは同じではない
一度学んだ内容を思い出せなくても、最初に触れる前とまったく同じ状態とは限りません。
問題を見たときに、
これ、前にやった気がする。
と感じるだけでも、一度目とは違います。
もう一度解説を読むと、前回より早く理解できることもあります。
この、
学ぶ → 忘れる → 思い出す → もう一度確認する
という繰り返しの中で、知識は少しずつ扱いやすくなります。
一度で全部を残すのは難しい
一級建築士学科試験は、
- 5科目
- 広い試験範囲
- 多くの数値や条件
- 似た用語
- 原則と例外
を扱います。
一つの論点を勉強している間にも、別の知識は少しずつ薄くなります。
だから、一度で完全に記憶しようとすると学習速度が落ちます。
1巡目で全部を固定するのではなく、何度か触れて残すと考えた方が進めやすくなります。
目標は「一度も忘れない」ではない
本試験まで一度も忘れない状態を目指すのは現実的ではありません。
それより、
- 見れば思い出せる
- 少し考えれば戻ってくる
- 過去問なら正誤を判断できる
- 間違えても復習対象として拾える
状態を作ります。
忘れても、必要なときにもう一度取り出せれば学習は続いています。
忘れるのが怖いと、前へ進みにくくなる
「忘れたくない」と思うほど、一つの問題に時間を使いすぎることがあります。
完全に覚えるまで次へ進まない。
翌日もう一度確認する。
さらにその翌日も確認する。
もちろん復習は必要ですが、全範囲を一度見る前に一部へ時間を集中しすぎると、試験全体が見えにくくなります。
最初は理解のフックを作り、次の巡回で強くする。
そのくらいの感覚でも構いません。
忘れた問題は「失敗」ではなく復習対象
問題を間違えたら、
覚えられなかった。
で終わらせるのではなく、
ここはもう一度触れる場所だ。
と判断します。
そして復習フラグやチェックリストなどに残します。
忘れることそのものをゼロにするより、忘れても戻れる場所を残す方が実用的です。
振り返ると、前より早く戻れる
同じ問題を2回、3回と見ると、
- 解説を理解する速度
- 問題文の読み方
- 間違いへの気づき
- 類似問題との比較
が少しずつ変わってきます。
これも前進です。
正解数だけでは見えにくいですが、学習の負荷が下がっているなら知識の土台はできています。
忘れても、また戻ればいい
勉強は、
一度覚えて、そのまま最後まで保持する
という一直線の作業ではありません。
忘れる。
思い出す。
また触れる。
前より少し早く理解する。
その反復で本試験まで知識を残していきます。
忘れたときは、勉強が振り出しに戻ったのではありません。
次の復習場所が見えたと考えて、もう一度そこへ戻りましょう。