前回は、墨出しから基礎、RC造の躯体、鉄骨造の建方までを整理しました。

今回は、骨組みができた後に建物を実際に使える状態へ近づけていく仕上げ工事を見ていきます。

施工②|墨出しから建方までをざっくり解説

骨組みができた後は、こう進む

骨組みができると建物の形は見えてきますが、そのままではまだ使えません。

雨水を防ぎ、外側を仕上げ、窓やドアを取り付け、室内を仕上げ、設備を使える状態にして、最後に検査・是正を行います。

骨組み完成後から引渡しまでの仕上げの流れ
骨組み完成後から引渡しまでの仕上げの流れ

実際の現場では複数の工事が同時進行しますが、初学者はまず流れとして整理すると理解しやすくなります。

防水工事は「雨水を入れない」ための工事

防水工事では、屋上やバルコニーの防水層、外壁の目地やサッシまわりのシーリング、排水などを考えます。

屋上・外壁目地・サッシまわり・排水の防水
屋上・外壁目地・サッシまわり・排水の防水

仕上げ工事というと見た目を整えるイメージがありますが、防水は建物を長く使うための重要な工程です。

外装工事は建物の外側を仕上げて守る

外装工事では、外壁材、塗装、タイル、金属パネル、カーテンウォールなどを施工します。

外壁は意匠だけでなく、雨、風、日射、温度変化などから建物を守る役割もあります。

建具工事は窓やドアなどの開口部を納める

建具は、人の出入り、採光、換気、区画、遮音、防火、防犯など多くの役割を持ちます。

サッシやドア、ガラスを取り付け、開口部まわりを適切に納めます。

外部に面する建具では、雨水の侵入を防ぐことも重要です。

内装工事は室内を使える状態へ近づける

内装工事では、壁・天井の下地、ボード、クロス、床材、塗装、家具などを施工します。

骨組みだけだった空間が、人が実際に過ごせる室内へ変わっていく工程です。

設備工事は建築と「取り合いながら」納める

設備工事では、天井裏や壁の中、床まわりにダクト、配管、配線などを納めます。

天井裏・壁・床・室内で建築と設備を取り合わせる
天井裏・壁・床・室内で建築と設備を取り合わせる

設備は建築と別々に進むわけではありません。

例えば、天井を張った後では大きなダクトを通しにくくなります。壁を仕上げた後に配管位置を変えるのも大変です。

そのため、建築と設備がぶつからないように、位置や施工順序を調整することが重要です。

検査・是正・引渡しまでが施工

仕上げが終わったら、設計図書どおりにできているか、不具合がないか、設備が正常に動くかなどを確認します。

検査で問題が見つかれば是正し、建物を使える状態にして発注者へ引き渡します。

施工は、つくって終わりではありません。

確認して、直して、使える状態で渡すところまでが施工の流れです。

用語を現場の場面に変換する

仕上げ工事も、専門用語だけを覚えると難しく感じます。

  • 防水工事=雨水を入れないようにしている
  • 外装工事=外側を仕上げて建物を守っている
  • 建具工事=窓やドアを納めている
  • 内装工事=室内を人が使える状態へ近づけている
  • 設備工事=空気・水・電気を使えるようにしている
  • 検査・是正=できあがった建物を確認し、直している

このように「何のための工事か」「現場で何をしているか」をセットで見ると、施工の問題文はかなり読みやすくなります。

施工は流れで見る

施工①では工事全体、施工②では墨出しから建方、施工③では仕上げから引渡しまでを整理しました。

細かな材料・数値・施工基準は、過去問を解きながらこの流れの中へ追加していきましょう。