構造計算シリーズの最後は、トラスです。
梁では主に曲げモーメントを見ましたが、トラスでは見方が変わります。
トラスで中心になるのは、部材が引っ張られているのか、押されているのかという軸力です。
トラスは三角形で力を支える
トラスは、細い部材を三角形に組み合わせた構造です。
三角形は形が変わりにくいため、荷重を部材から部材へ伝えて支点まで流しやすくなります。

入口では、
トラス=三角形の骨組みで力を伝える構造
くらいに捉えれば十分です。
トラス部材は「引張」か「圧縮」で見る
トラスの各部材は、基本的に軸方向の力で考えます。
- 引張:部材を引き伸ばそうとする力
- 圧縮:部材を押し縮めようとする力

梁のように「どこが曲げられているか」を中心に見るのではなく、
この部材は引張材か、圧縮材か
と判断していくのがトラスの基本です。
節点法は「節点に集まる力」を見る
トラスでは、部材同士がつながる点を節点といいます。
節点には、
- 荷重
- 支点反力
- 部材の軸力
などが集まります。
節点法は、その一点に集まる力のつり合いを使って部材の力を求める方法です。

最初は、
節点法=一つの節点で力のつり合いを見る
と覚えてください。
未知の部材力が少ない節点から考えると、力の向きや関係を整理しやすくなります。
切断法は「求めたい部材を含むように切る」
切断法では、トラス全体を途中で切ったつもりで考えます。
梁の内部力を見るときと似ていて、切った部分に部材力を表へ出して考えます。

特定の部材の軸力を知りたいときは、その部材を含むように切断すると、必要な部分に注目できます。
入口では、
- 節点法=節点を見る
- 切断法=トラスを切って見る
という違いを押さえれば十分です。
まず「何を見ている問題か」を判断する
構造計算で苦手意識が強いと、問題を見た瞬間に公式を探し始めてしまいがちです。
しかし先に、
- 梁なのか
- トラスなのか
- 外力を見ているのか
- 部材内部の力を見ているのか
を判断すると、使う考え方が絞られます。
トラスなら、
引張・圧縮の軸力を見る問題
という土台を作ってから計算へ進みましょう。
今回のまとめ
トラスでは、
- 三角形の骨組みで力を伝える
- 部材は主に軸力で見る
- 引張材か圧縮材かを考える
- 節点法では節点のつり合いを見る
- 切断法では求めたい部材を含むように切る
という流れです。
細かな計算手順はそのあとです。
まず「何の力を見ているのか」が分かれば、構造計算への入り口はかなり整理できます。