環境・設備は、用語や公式が多く、最初に全体像が見えにくい科目です。

音、熱、光、換気、空調、給排水、電気、防災。

一つずつ見ると別々の知識に見えますが、最初に大きな分類を作っておくと整理しやすくなります。

この記事では、細かな数値を覚える前に、環境・設備という科目の全体地図を作ります。

環境・設備は「建物の中の環境を整える科目」

建物の中では、さまざまな現象が起きます。

  • 音が伝わる
  • 熱が移動する
  • 光が入る
  • 空気が入れ替わる
  • 湿気が発生する
  • 水を使う
  • 電気を使う
  • 火災時には安全に避難する必要がある

環境・設備は、こうした現象を理解し、建物を快適・安全に使うための仕組みを学ぶ科目です。

大きく分けると、

環境工学建築設備

の2つに分けて考えると整理しやすくなります。

環境工学と建築設備の違い
環境工学と建築設備の違い

環境工学は「現象」を見る

環境工学では、建物の中や周囲で起こる現象を扱います。

代表的なのは、

  • 空気
  • 湿気

です。

ここで大切なのは、公式を先に覚えることではありません。

まず、

何が、どこからどこへ動いているのか

を考えます。

音は空間や材料を通して伝わります。

そのため、

  • 音を吸収する
  • 音を遮る
  • 音が響く

といった現象を区別して考えます。

「吸音」と「遮音」が同じではないのは、扱っている現象が違うからです。

熱は温度差があると移動します。

建物では、

  • 屋根

などを通して熱が移動します。

断熱性能や日射の扱いも、「熱がどこから入り、どこへ逃げるのか」という視点で考えると整理しやすくなります。

光では、

  • どれだけ光が出ているか
  • どこにどれだけ届くか
  • 人がどの程度明るく感じるか

など、似ているようで役割の違う量が登場します。

用語だけを覚えるのではなく、何を表している数値なのかを意識してください。

空気と湿気

空気では、換気や室内空気環境を考えます。

湿気では、結露などが関係します。

どちらも「目に見えにくいものがどう移動するか」を考える分野です。

建築設備は「仕組み」を見る

建築設備は、建物を使うための具体的な仕組みを扱います。

代表的には、

  • 空調設備
  • 換気設備
  • 給水設備
  • 排水設備
  • 電気設備
  • 照明設備
  • 防災設備

などがあります。

設備名を丸暗記する前に、

その設備が何のためにあるのか

を考えます。

例えば、

建物内の状態対応する仕組み
暑い・寒い空調で室内環境を整える
空気が汚れる換気で空気を入れ替える
水を使う給水で必要な場所へ送る
使用後の水を流す排水で建物外へ導く
電気を使う受変電・配電設備で供給する
火災が起きる警報・消火・避難設備で安全を確保する

このように「困ること」と「それを解決する設備」をセットにすると、設備名が理解しやすくなります。

最初は8つの箱に分ける

環境・設備を勉強し始めるときは、まず次の8つの箱に分けてみてください。

  1. 空気
  2. 電気
  3. 防災
  4. 省エネ
環境・設備の全体地図
環境・設備の全体地図

さらに、「何の話か」と「よく出てくる入口」を対応させておくと、過去問で出てきた知識を整理しやすくなります。

環境・設備の分野とよく出てくる入口
環境・設備の分野とよく出てくる入口

問題を解いたときに、

この問題はどの箱の話だろう?

と考えるだけでも、知識が整理されていきます。

過去問を解きながら地図を細かくする

最初から全体を完璧に理解する必要はありません。

過去問を解きながら、

  • この用語は音の話
  • この公式は熱の話
  • この設備は水の話
  • この防災設備は避難の話

というように、少しずつ知識を地図へ配置していきます。

環境・設備が苦手なときほど、一問ごとの正誤だけを見るのではなく、その問題が科目全体のどこにあるのかを意識してみてください。

まずは「現象」と「仕組み」を分ける

環境・設備は、範囲が広いから難しく見えます。

でも、最初から細かな数字を覚える必要はありません。

まずは、

  • 環境工学=現象を見る
  • 建築設備=仕組みを見る

と分ける。

そこから音・熱・光・空気・水・電気・防災・省エネなどの大きな箱を作る。

この全体地図ができると、過去問で出てくる用語を置く場所が見つかりやすくなります。

細かい知識は、そのあとで十分です。